見習天使ノクティは、今日も修行中。
今の任務は、夜の宮殿を管理すること。
暗くて、ジメジメして、キケンなヤツらがいっぱいの場所。
「あ〜、なんで天使になるはずの私が、こんなことをしなくちゃいけないの！？」
それが彼女の口ぐせ。
そんなノクティの指導役は、猫天使カートゥス。
ときに手を焼きながらも、ノクティを支えている。

さて、ハロウィンの夜は、夜の宮殿のお化けたちが地上に舞い降りて自由に過ごせる特別な夜。今年もウキウキ浮かれたお化けたちが、繰り出して行く。

その夜、天界に異変が起こるのだった…。
月の女神ルーナは、とうとうその時が来たと、地上にノクティを遣わすことに。
使命をもった人間を探し出し、天界に招き入れ、彼らが使命を果たせるよう導く。
100年前に「青い鳥」を探したチルチル・ミチルが旅したルートを、また再び。

「ほんとうの光」を探す旅。見つけられない場合は、ノクティはもう天使にはなれない。
女神ルーナから告げられ、焦るノクティ。

チリコとミチルは、チルチルミチルと同じように「思い出の園」「夜の宮殿」「幸せの館」を見ていきます。

そもそも、なぜ天使になるはずのノクティが夜の宮殿で働くのでしょう。
闇と光について、チリコの問いかけでノクティは初めてその意味を考えるのでした。

森の木々や動物たちは、自然を壊す人間たちを嫌っているのでは？
そう、チリコは思っていた。
でも森の長、マグナ・アルボルによれば、そうではないらしい。

すべての生命は、調和の方向へ向かう。
それは美しいハーモニーを奏でるのと同じ。

港にはたくさんの子どもたち。
チリコとミチルは、子どもたちに囲まれて人間ってどうなのか、たくさん聞かれる。
この子どもたちは、これから生まれていくのだ。
それぞれの「運命」をしっかり手にしている。中にはよくない運命もあるが、置いていくことはできない。
人は決められた運命を生きるだけなの？そうなの？
でも・・・。チリコは、自分がどう生きるかを考えていた。
そして、ノクティも自分の生き方について振り返り、ある決断をするのだった。